欠陥マンションの基礎知識
隠蔽部分でわかること
●完成後のマンションはどこを見る?●
マンションの本体は、すべてコンクリートでできています。この、コンクリート部分がしっかりと固められていないと、そのマンション自体が安全なものではないということは想像がつくでしょう。工事の過程では、丁寧な作業さえすれば防げること、というのがあります。ところが、工期が短すぎれば、どこかに必ずそのしわ寄せが出てきます。しかし、いくら購入者でもコンクリート工事そのものに一般の人が立ち会うことはできません。それでもそのコンクリートの善し悪しというのを、完成後のマンションからでも知ることは不可能ではありません。
●パイプスペースの内側を調べる●
コンクリート工事の際に丁寧な作業を施していないと、砂や砂利が分離を起こしてしまったり、コンクリート同士が一体化しなかったりといった不具合が出てきます。砂や砂利の分離は、高いところからコンクリートを流し込むときに起こります。そのため、分離を起こす場所は柱や壁といったように、大体決まってきます。建設中の現場を見ることができるならば、柱の角に砂利が集まっている場所がないか、確認してください。しかし、柱や壁とわかっていても、完成したマンションではそれらの表面から見分けることはできません。その場合は、パイプスペースからなかを見てみましょう。パイプスペースというのは、上下水道管などを収納したスペースです。通常、パイプスペースは室内に設置されていることがほとんどです。
マンションの本体がしっかりと作られていなければ、安心して住むことはできません。しかし、壁や柱は完成後に新しくすることができない部分です。入念なチェックを忘れないようにしましょう。
●天井点検口から躯体を知る●
マンション本体のコンクリートの壁を作るためには、芯となる鉄筋を組みあげ、まわりに型を造り、そこにコンクリートを流し込みます。当然、この型枠が曲がってしまっては、コンクリート面が曲がってしまうことになります。型枠を造る際には、躯体工事のなかでももっとも高い施工精度が要求されるのはもちろんです。そして、その精度以外に型枠工事のなかで大切なことは、片付けと掃除です。枠の材料はベニヤ板なので、現場でノコギリを使って枠の加工をすれば、たくさんのオガクズが出ます。工事終了後にはこれを取り除くために、水を撒いて洗い流します。きちんと掃除ができていなければ、床板の裏にオガクズが残ってしまいます。天井点検口を開けてみたときに、床板の裏にオガクズがあったならば、工事のときに掃除すらきちんとなされていないということです。