欠陥マンションの基礎知識
仕上げに隠れた下地の真実
●下地もあなどれない●
マンションを始めとする不動産物件を選ぶとき、もちろん内装や外観は大切なことです。しかし、建物の中身でもある壁など、実際の下地のことも考えなければ安全な物件とはいえません。部屋と部屋を仕切る壁自体がもろかったり、穴があいたりしてしまったら、現実的に安全面でも不安なことがたくさんあります。見た目には全部同じにしか見えなくても、その構造や仕上げは大きく違う場合もあります。
●雑壁の造りを知る●
壁がどれも同じように見えるのは、仕上げとして壁表面にクロスが使用されているからです。一般的に、部屋と部屋のあいだの仕切り壁には、下地として石膏ボードが使われています。その石膏ボードを支えるために、軸組みが縦に貼り込まれています。しかし、以前は通常約30センチ間隔で貼り込まれていたこの下地が、コスト削減と時間の短縮になるという理由から、約45センチ間隔で使われていることもあります。どちらも別に違法なわけではありません。しかし、もちろん支える下地が減ってしまえば、石膏ボード自体が破損しやすくなってしまうのです。もともと石膏ボードそのものは、そんなに頑丈なものではないので、これでは心配です。壁の問題はこれだけではありません。石膏ボードというものは、湿気に弱いという欠点があります。そのため、寝室と部屋のような仕切り壁には向いているのですが、トイレや浴室などでは耐水石膏ボードを使わなければなりません。適する箇所に適する下地が使われているのかも、確認しておきたい点です。
完成した部屋のなかを見るだけでは、壁内部のことまではわかりません。実際に壁のなかがどのようになっているか、販売会社に聞いてみましょう。
●建具周辺の補強を調べる●
住宅のドアや窓など、ふすまなどの開閉部の総称を建具と呼びます。この部分は生活のなかで頻繁に開け閉めされるので負担がかかりやすい部分でもあります。この建具枠のまわりに亀裂が入っているのを目にしたことはありませんか?これは、決して表面のクロスの傷みからくることではありません。内装工事の過程で開閉部を作る段階では、すでに建具がどこに取りつけられるかということもわかっています。そして負担がかかりやすい開口部には、あらかじめ溶接で補強材を固定するのです。それによって、開閉時の振動でも動かないように仕上げることができ、ヒビが入るのを防ぎます。しかし、業者によってはこの部分に手を抜かれていることもあります。試しに建具の枠をしっかり握って揺らしてみてください。まわりの壁が枠ごとグラグラと揺れるようでは、十分な補強がなされていないといえるでしょう。販売業者の営業マンは、実際の工事の過程を見ているわけではありません。営業マンの話だけではわからないことが、たくさんあるのです。