間取りとライフスタイル
通風、採光、プライバシー
●快適生活に必要な3条件の確保●
マンションを選ぶときには、間取りの使いやすさや設備などにどうしても目がいきがちです。もちろんこれらが重要なのは確かですが、もっと基本的なポイントが3つあります。「通風」「採光」「プライバシーの確保」です。温暖で1年を通じて湿りやすい日本で、カビやダニの害を防いで健康的に暮らすためには、風通しがよくなくてはいけません。室内が明るいことは健康面だけでなく、精神面にも良好です。またプライバシーがしっかり守られていなくては日々安心して眠ることもできません。
通風、採光については平面図を見て、各部屋に開口部がどれだけ設けられているかを確認すれば大まかには判断できます。風の通り道や方位などを確認しましょう。プライバシーの確保については、これだけでは不充分。隣接した建物などからのぞかれる心配はないか、外廊下と窓ガラス1枚だけで隔てられた部屋は防犯上問題ないかなど、よく検討してください。図面だけではわかりにくいことは、できれば完成物件で確認したいところです。
●マンション生活で問題になる結露と生活騒音●
機密性が高いマンションでは結露が問題を起こします。窓ガラスや壁がびっしょり濡れるのは不快ですが、それだけでなく、湿った内壁などに雑菌が繁殖したりカビが生え蔓延したりすると、アレルギーや呼吸器の病気を引き起こすこともあるのです。結露を防ぐのは換気・通風と、しっかりした断熱材の施工です。断熱材の仕様が記載された図面で、外気に面した内壁に施された断熱材の種類や特徴、厚さを調べて確認しておきましょう。断熱材は、窓、扉など外気に接する開放部分から、内壁、天井の室内側に向かって約1mの範囲に施工されているのが理想的です。
集合住宅の悩みはお隣からの生活騒音。次の3つをチェックポイントにしてください。
1)カーペットの直貼りよりも防音材が施されたフローリング、2)床スラブの厚さは200mm程度、3)遮音等級はD50クラス。
床スラブ(板状のコンクリート構造体)の厚さは遮音性を左右するだけでなく、建物の強度に深く関わる重要なポイントです。床スラブの厚さは200mm以上あれば満足度が高いという調査結果が出ています。隣の住戸とのあいだにある境界壁は180mm以上を目安にしてください。
●がまんしないこと●
どんな建物を建て、どんな住戸プランを用意するかは、販売価格を左右する要素です。業者が販売価格を抑えようとすれば、住戸のかたちは単純な四角形や長方形のいわゆる田の字型のプランになってしまいます。
こうした間取りが万人向きというわけではありません。購入者それぞれのライフスタイルがあり、効率を必要とするところとゆとりがほしい箇所は異なるはずです。
よくある住戸プランにライフスタイルを当てはめ、がまんしていくと必ず不満が出ます。「この価格なら買える」ことも必要ですが、「買いたい」マンションを見つける目が重要なのです。
マンションをたくさん見ていくうちに、細かいところへ配慮がゆき届いたマンションは、よくあるタイプのマンションより販売価格が高いことに気がつくことでしょう。「安さ」よりも「リーズナブル(相応な)」をキーワードにしたいものです。